こんにちは。たちばなです。

本日は金曜日。東京神田小川町の弊社事務所からのブログ発信です。



5月と6月の国内各地のセミナースケジュールがほぼ確定しました。

皆さんのお住まいのお近くにワタシが伺いましたら、是非一度ご聴講頂ければ幸いです。

http://stop-jikohasan.com/seminar/index.html




さて・・・・・今週は、二泊三日の旅程で東京にいるんですが、実は今週は久しぶりに神田でカプセルホテルに泊まっているんです。

大陸からの観光客がやたらに多いらしく、日程が差し迫っちゃうと全然ホテルが取れないんです。

繁華街で午前様になるまでお酒を飲む、って決まっているときはべろべろになって近くのカプセルに泊まることは今もあるんだけど、そうでないときにカプセルに泊まるのは本当に久しぶり。

少しの時間、カプセルの中で二年ほど前を回顧しました。




東京で仕事をし始めた頃、毎日毎日カプセルホテルに泊まっていましたし、新潟と東京の往復はもれなく高速夜行バスを使っていました。確か往復で8000円くらいだったと思います。


その頃は、それが当たり前だと思っていたし、コンサルテーションビジネスとしても駆け出しだった事から、その時は自分で自分を「苦労しているなぁ・・・」なんて思わなかったんだけど、おかげさまで小さいながらも神田小川町に事務所を持てた。ビジネスホテルには泊まれるようになった。新幹線で通勤が出来るようになった。国内各地でおしゃべりさせて頂けるようになった。


少しずつ、財政基盤と就業基盤を整えながら、「資金繰り支援コンサルタント・自己破産させない屋」を継続して参りましたらね・・・・やっぱり、もうあの頃には戻りたくない!って思うんですよ。


「苦労しているとき」って、その時にそう思うんじゃなくって、何年か経ってその時を振り返った時に、「あぁ・・・あの時は苦労していたなぁ・・・」って思うんだなぁ、って少し思いました。

気付かせてくれた、神田のカプセルホテルに感謝しなければいけません。


でもやっぱり、ゆっくりと眠れるものではありませんでした(´・ω・`)









おかげさまで、その神田のカプセルホテルでやたらと早く目が覚めてしまったので、事務所に早朝出勤などをして、ブログを発信しようと思った次第です。




一週間ほど前に、とある方からお電話を頂きました。30代と思しき男性のお声。お名前は、失礼ながら失念してしまいました。Kさんとでもしておきましょう。


「こんにちは。数年前に池袋でたちばなさんのセミナーを受講した者です。実はワタシの妻の父親、つまり義父が事業を商っておりまして、事業不振から破産を検討しているようなんです。

ワタシから、たちばなさんの話をしたところ、”一度お目にかかりたい”と申しておりますので、面会を頂けないでしょうか?」


という内容でした。ワタシからKさんに日程を提案し、義父であるNさんにお目にかかったのが昨夕の話でした。Nさんは横浜市内で大手上場企業の一次下請けを行う機械部品製造会社の社長さん。60代男性。


Nさんの話を要約するとこうです。


「独立して30年。良い時もありましたが、その業界全体が低迷。

親企業も他の産業に食指を伸ばしていきながら生き残りを模索している状態の中、会社も長期で低迷。

ここ数年は自己資金を出しながら会社をどうにか廻してきましたが、ここへ来てさらに状況が悪化。

これ以上、周りに迷惑をかけるわけにもいかず、銀行への返済原資のねん出も難しくなった。

性格的に人に迷惑をかけたくないので、潔く破産をしようと思い、家族に報告をしていたところ、

義理の息子があなたの話をし始め、少し話を伺ってみようかと思いましてね。」


という事。


現時点での年間の売上は数千万円。借入金総額は7000万円ほど。

Nさんは自宅を保有しています。住宅ローンは終了しています。

メインバンクで6000万円の借入残。保証協会付きでさらに自宅が担保に入っています。

サブバンクで500万円の借入残。こちらは担保設定もなく、信用貸し。

知人の保証債務があり、こちらも500万円。

リスケを実行して数年。上記で毎月37万円ほどの返済を実行していたそうです。




ワタシから、Nさんにお話ししました。

「しきりに周りに迷惑をかけたくない、とおっしゃいますが、破産したら周りに迷惑かけますよね。

破産って、要は踏み倒すんでしょ?迷惑かけないための手段として破産するって、ぜんぜんあべこべの話ですよ。


・破産して踏み倒すんだから、債権者には迷惑かけるでしょ?

・破産して支払いとめるんだから、取引先には迷惑かけるでしょ?

・破産して商売やめるんだから、客先に迷惑かけるでしょ?

・破産して収入の道を絶つんだから、家族に迷惑かけるでしょ?


一番迷惑が掛からないのは自分自身。

こんな手段を検討して、”人に迷惑をかけない”って、独りよがりも甚だしいでしょう?


我々は借金の返済で毎月37万円の支払いをしているんだから、これを止めるのが良いと考えます。。

そうすれば売り上げの事業規模的には少し頑張れば事業が廻るような気がするんです。


・破産しないで借金返済を停止すれば、債権者には迷惑をかけます。

・破産しないで借金返済を停止すれば、取引先には迷惑かけません。

・破産しないで借金返済を停止すれば、客先に迷惑かけません。

・破産しないで借金返済を停止すれば、家族に迷惑かけません。


Nさんがしきりにおっしゃる、”周辺に迷惑をかけない”為の手段として、理に適っているのはどちらですか?」




と話しました。

Nさんは、喰い下がります。

「たちばなさん、それって要は踏み倒しじゃないですか!」と。



ワタシは言いました。

「あなたは破産する事を覚悟しているんですよね?という事は、保有している資産をなげうたないと破産が出来ない事くらいは知っていますよね?

という事は、自宅が債権者に奪われるのは仕方がないと考えているんでしょう?

それなら、自宅を債権者に差し押さえさせる事を許容するんだから、これは”代物弁済”。

立派な弁済なんだから踏み倒しとは言わないでしょう?

むしろ、Nさんが選択しようとしていた破産という行為は、破産した人間に対して債権者が請求行為をすると、その請求行為をした人間に過失が問われるんだから、そっちの方が踏み倒しじゃないですか?


少々嫌味な言い方かもしれませんが、Nさんは、自分の体裁を取り繕い、債権者との交渉を放棄して一番楽な選択をする事で、誠実さを謳いたいようですが、全く逆の話。

自分が楽をして商売やめて、収入の道を絶って、周りに迷惑をかけて、悲劇の主人公になろうとしている。

こんな手前勝手な発想で、”周りに迷惑をかけたくない”なんて、チャンチャラおかしい話です。」





Nさんは言いました。

「そうか・・・逆に言えばそういう事か・・・」と。


ワタシは言いました。

「逆ってなんですか?ワタシは全然逆説的な話なんかしていませんよ。本質的な話をしているんです。

こういう事を話す人間が国内で少数派であることは認めますが、逆説的な話などしていません。

社会の多数派の認識が国内法において、逆説的な考え方なんですよ。」






60代前半のNさん。年金を受給するにはもう少し時間がかかります。

今、Nさんが収入の道を絶つことは、絶望的な人生が待ち受けている事を想像するのは容易にできます。

せめて、あと数年は仕事・会社を続けて頂き、収入を確保して頂きたい。


”人に迷惑をかけたくない”って言うのなら、まずは奥様に迷惑をかける事をやめるべきなんです。

自宅は所有していなくても、使用は出来るし、最悪他のところに引越せばよいし、これは逃げる事とは違う。

本当に迷惑をかけたくないって思うなら、破産は絶対にしてはいけないんです。

破産したからかわいそう・・・・これは明確な間違いです!




30年以上、社長を続けてきたNさんにも一定の矜持がおありのようです。

「話は解りました。持ち帰って妻ともう一度話し合います。」と言ってお帰りになりました。





Nさんは、ワタシの話を理解しているとは思います。

でも、人の話を自分が理解する能力と、それを人に伝える能力は違います。

Nさんが、「なんだか踏み倒せるらしいぞ!」というような表現で奥様に伝えてしまえば、奥様はきっと嫌悪されるでしょう。こっちは、ぜーんぜん踏み倒していないんだけどね(笑)




以前にも書きましたが、我々に個別面談をされて、実際に成約をされる率は、当事者が60代を超えるとガクリと下がります。

硬直した思考回路、永年の実績や経験、社会的一般的な情報による思い込み、加齢などが原因であると考えます。







Nさん、お顔立ちも若々しく、髪の毛もフサフサ。大変若々しい印象を受けたんですが・・・・・失礼ながら思考については年相応と感じました。


”周辺に迷惑をかけたくない”という目的の為に破産を選択するのは手段としては完全に間違っています。

”自分に迷惑をかけたくない”という目的なら、破産は最良の選択肢だと思います。

”周辺に迷惑をかけたくない”という目的の達成の為に、会社を残し、事業を続け、顧客を満足させ、取引先に支払を続け、家族に生活費を入れる・・・・・。

これが継続出来るめどが立ってから、借入金の返済を再開すればいいんです。





「目的」を達成する為の、「手段」の選択には、外部からのアドバイスが必要な時が多いです。

主観的に見ていると見えないものが、客観的に見ると見えてくるもんなんです。

追い込まれている人間は、もれなく、「視野狭窄」ですから。


ここにNさんが気づいていただけるかどうか・・・・・。

Nさんからの連絡を待ちたいと思います。


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